野村克也氏の人材育成術とID野球の真実・名将と言われる由縁 

野村克也さん

この名前を聞いて、わからない人は、ほとんどいないと思います。

元プロ野球選手で、監督も務め、古田敦也氏、新庄剛志氏、田中将大氏など、スーパースター選手を何人も、世に送り出した、球界きっての名将です。

野村克也氏、「ノムさん」といえば、

沙知代夫人こと「サッチー」

「ボヤキキャラ」

「ID野球」などで有名ですが。

プロ野球の監督としての手腕のすごさといえば

緻密なID野球のイメージが強いですが、

実は

彼の人材育成術

これが実にシンプルでかつ合理的であることは、あまり知られていないと思います。

野村克也監督

1990年にヤクルトスワローズ監督に就任し、1998年に退任するまで、ヤクルトスワローズの黄金時代を築き

リーグ優勝4回、日本一3回を成し遂げる。

その後、阪神タイガース監督(1998年~2001年)、楽天監督(2005年~2009年)

チームとしての成績は残せませんでしたが、阪神時代には新庄剛志氏、楽天時代には田中将大氏をスーパースターに育てました。

阪神と楽天の監督を務めるその間には、社会人野球チームのシダックスの監督を務めていた時期もあります。

野村克也氏の人材育成術

野村克也氏がヤクルトスワローズ監督時代、選手に常々言っていたことが

無視

称賛

非難

この3つを選手によって使い分けていました

実力不足な選手に対して

「無視して奮起を促す」

もう少しでレギュラークラスの選手に対して

「称賛して伸ばす」

レギュラーのトップ選手には

「非難してさらなるレベルアップを促す」

これをミーティングで選手たちに言い続け、浸透させていったのです

一流選手ですら容赦なく叱る

そうすることによって

無視されてる間は、まだまだなんだと選手自身が自覚しレベルアップのために努力する

褒められている間は、まだトップ選手として見てもらえていない

怒られるようになれば、トップ選手だと自覚できる

「俺に文句を言われてるやつは、俺が一流と認めてるやつだ」と公言する

そうすることで、怒られる一流選手も、それを見ているまだトップレベルに達していない選手も

「トップ選手と認めているから、しょうがない」

「俺も、あーいう風に怒られる選手になりたいと」

思うようになったということなのです。

選手たちが、そう思うことで、チームの統制がとれるようになり、チームが強くなる。

ID野球といえば、緻密な分析と長いミーティングのイメージで、選手たちを縛り付けて指示を出しているように思いますが

実際は試合になると選手自身の感覚に任せていました

一体それはどういうことなのか?

自分で考えろ

緻密なミーティングはやるが、試合になれば生の情報は選手自身が感じることになる。

選手が感じた感覚を選手たち自身に任せる
そうすることで
臨機応援に動けるようになる

緻密な準備は試合開始まで

試合中は選手たちが自分で考えて行動てさせるようにする

これが野村克也氏のID野球なのです。

それは、まさしく自立

これこそが人材育成として、極めて優れた理論なのです。

野村克也氏は

「野村イズムを選手に浸透させたかった」

「野球は頭のスポーツだと思うから」

「一球投げて休憩、一球投げて休憩という間を上手に使う人が名選手になる」

「備える時間、考える時間というのが野球の一番の特徴だと思う」

「野球は間違いなく頭のスポーツです」

と、おっしゃっています。

選手にはメディアにどんどん出ろ

また、野村克也氏は、選手たちに
「テレビにどんどん出ろ」「名前と顔を売りなさい」
と常々言っていたそうです。

それは、オフの間「ふざけすぎてる」と思われがちなので、野球も頑張らないとと思うようになり、成績が上がったと古田敦也氏はコメントしています。

野村克也氏自身もキャンプ中のマスコミへのサービスは欠かせませんでした。

その理由として、同性代の王貞治氏 長嶋茂雄氏に比べ、

どれだけ活躍してもメディアに取り上げてもらえなかった経験からだそうです。

野村克也氏は

マスコミを味方につけるというのも監督の大きな仕事

だと言っています。

テレビをはじめいろいろなメディアに出て、トップ選手が人気者になることで、

ヤクルトスワローズは人気球団になっていきました。

ちなみに、

★古田敦也氏の結婚式特番は視聴率が26.2%(1995年)

という、驚きの数字を叩き出しました。

★元木大介 大神いずみ 17.6%(2000年)

★谷佳知 田村亮子 17.2%(2003年)

ダントツの一位ですよね。

ID野球の真実

緻密な野球をやるのがID野球ではなく

選手たちに試合中、自分で考えることを身につけさせ、結果的に自立させ

無視 称賛 非難

という、3つをチームに浸透させることで、選手たちが自らステップアップのために努力するという

とてもシンプルな構図を作り出したということです。

「俺も早く、怒られるようになりたい」

と選手に思わせるというのは

ほんとに目から鱗でした。

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ノムさん、お疲れ様でした

今日、突然、悲しい知らせが入ってきました。
2020年2/11、野村克也さんが亡くなられました。
この記事を書いたのが、2か月前、まだ、お元気な姿をテレビで見ていました。
すごく、すごく、残念です。
ご冥福をお祈りいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!